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No.85 ツールド熊野 第2ステージ

2日目は雨。熊野地方といえば日本でもっとも雨の多い地域。

この2日目の雨も振り返って思い返すと雨だった日が多い。

千枚田と札立峠がこのステージのウリでもあるが、特に札立峠の下りは雨だと滑りやすく危険。雨じゃなくても日が当たりにくい峠のため、突然ウェットで滑りやすい区間がある。

その第2ステージは雨。

もちろん雨じゃなくてドライの方が安全ではあるが、自分の下りの能力を他の比べてみると、絶対雨もしくはウェットコンディションの方が有利に働くだろう。



スタート後から雨で集団全体的に動きは鈍い。

だがそれ以上に自分の体の動きも鈍い。

例年、シーズン中にレースでもどうしようもない日が2〜3回はあるのだが、今回はどうも今日がその日だろうか。

スタートから風伝トンネルまでの登り区間でも、それほど速いわけではないが、とにかくバイクが前に進んでいかない。

過去に何度か走っているうちに徐々に足が動くようになったこともなくはない。自分にギブアップするのではなく、まずは諦めず危険な状況ではなるべく集団の前の方へ上がることを気をつけるだけだ。



085-01.jpg千枚田の入り口では既に集団の後方。

前の方ではペースが上がっているが、まずはある程度イーブンペースで千枚田をこなし、札立に備えたい。

上りきったところで置いていかれるが、下り区間で帳尻を合わせるように進んでいく。

そして第2グループにはなんとか追いつき、札立の登りへと差し掛かる。

調子の良いときならば中間地点にある下位カテゴリーのゴール地点までは粘れるのだが、今回は入り口すぐぐらいで集団から離れてしまう。あとはどれだけ最小限の被害で走れるのか・・・

札立の頂上からは滑りやすいダウンヒル。

ここからは休むことなく漕ぎ続ける。

危険なのはまず最初の右鋭角コーナー。これをクリアーすればくねくねと曲がってはいるが全体的には左へと大きく転回している。

頂上では多分1分以上リードされていた選手たちをパスしていく。

2005年にはこの下りで2分ほど遅れていたが先頭グループに復帰した。とにかく諦めないことだ。

下り切ると先頭からは5分ほど。しかし下りで2分ほど詰めている。

千枚田への頂上までは登り基調。ここで脚が全然動いていないことを悟る。まったく脚に力が入ってくれていない。こうなるとネガティブなことしか頭に思いつかない。

下りでパスした選手に登りで抜かれ、15人ほどのグループを形成。

淡々と走り、最後の千枚田へ。

登りの入り口から速く感じて仕方がない。スピードメーターを見ると決して速くはない、というかかなり遅いのだが、体感的にはトップスピード・・・

そして頂上に辿り着いたときにタイムアウトでレースから除外された。



さすがに今まで熊野に何度も出場しているが、タイムアウトになったのは今回が初めてだ。

決してクライマーではないが、このコースではいつでも「そこそこ」走れている。

それは多分このレースが一般公道で行うロードレースということも関係している。

日本で走ったレースを振り返ってみると、サーキットコースよりも一般公道で行ったレースの方がはるかに相性がいい。その一般公道でのレースの象徴とも言うべき熊野においてリタイヤしたと言うことは、正直精神的にはかなりきつい。



他のチームの補給スタッフに車でゴール地点まで送ってもらい、さっさとホテルへの移動準備。

この雨は明日の朝まで続くようだ。

もうどう考えても仕方がない、ダメなものはダメだ。

明日のスタートまでに気持ちよく走れるよう、体の中の空気を全部入れ替えるだけだ。

Photo By :Hideaki TAKAGI


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