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No.079 ウーデム(ドイツ)

ツール・ド・台湾を終えて、荷物を入れ替える程度の日本滞在でそのままオランダへと出発。
それは引退する前に選手としてもう一度ヨーロッパでレースを走りたかったということ、それが2003年に帰国してから失ってきたものを取り戻せると感じたからだ。

今年に入って、なんとなく走りに違和感を感じることがあった。
それが気になって仕方がない、走れないと言う訳ではないのだが、ヨーロッパで走っていた頃のようなキレを感じなくなっていた。
きっとそれはヨーロッパの高強度のレースを走ることで取り戻すことが可能が気がしていた。

3月の間は極寒の環境の中を走りこみ、来るレースに備える。
4月第1日曜日、オランダのアーネムからドイツ国境を超え、およそ40kmのところウーデム(Uedem)で行われたレースに出場した。

079-1.JPGコースは1周2キロほどのショートコースでクリテリウム。
そのコースを35周ほどする。
ほんの少しアップダウンを含むコースで、コーナーも2箇所に鋭角コーナーがある。そこを気をつけて走れば危険なところはないだろう。
あとはどうすれば賞金圏内に入れるか、だ。

スタートから速い。この速さが日本のレースではあまりなく、レース前、いや渡航前から少し緊張していた出来事だ。
しかしスタートから10分ほどが過ぎると徐々にこのスピードに克服したことへの安堵感、そしてヨーロッパで活動していた頃の景色の流れを思い出す。
このスピードの中で自分はいったいどういう走りができるのか。そこが焦点であり、自分の中ではそれを確認したくてヨーロッパにきたのだ。

何回か仕掛けあいがあり、10人ほどの先頭グループが形成される。
15秒ぐらいの差になるが単独で合流を試みてアタック。
あと2秒ほどまで差を詰めるが追いつくことができず前に入ることができなかったが、次の動きには反応できるよう、もしくは次の動きを作れるように集団前方に位置する。
何度か差が開かぬよう利用されるのを承知で先頭を引くものの、徐々に差が開き始め30秒ほどに。
残り10周に近づいたところで後輪がスローパンク。
今回はスタッフのいないプライベートでの参加だったのでスペアホイールも用意できず、そのままリタイヤとなった。
多分入賞(20位)は問題なかったと思うだけに残念だが、久々のヨーロッパでのレースはパンクの悔しさよりも走れた嬉しさのほうが若干勝ってたようにも思える。

春先というタイミングのため、なかなか多くのレースに出場することは難しいが、出場するレースでは確実に意義のあるものにして今後に繋げたいと思った。

写真: 今回ヨーロッパ遠征で使用したのは、R.T.カーボン。
国内で一般販売されているものと全く同じスペック。
R.T.のしなやかな乗り味、衝撃吸収性がヨーロッパの悪路でもストレスなく走行することを可能にしてくれた



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