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No.058 '08サウスチャイナシー 第3ステージ

第3ステージは中国東莞(ドンッグアン)でのクリテリウム。

1周3.7キロを30周する111キロ。3日目にしてようやく100キロオーバーのステージだ。

このサウスチャイナシーの特徴はショートステージが多く、ほぼ全ステージがクリテリウム的感覚。

この日はスタートから香港チームがリーダーのために集団をコントロール。

タイムギャップ等を考えるとあまり意味のないように感じるのだが、一日でも確実にコントロールしようということか。

序盤からアタックが繰り返され、中盤にはオムニバイクの選手と西谷が逃げる。

西谷の強烈な引きで集団とのタイム差は広がり30秒ほど。香港チームは総力を挙げて追走。これが追いついたときが勝負をかけるときだろう。それまでは体力を温存、集団内でゆっくりと休む。



2008racereport-no.058-01.jpg少し差が詰まったところで中国の選手が追いつき3人に。香港チームの負担が増える。仕掛けたい俺にとっては良いことだ。これでスピードを上げるのがきつそうに見えたタイミングでアタックを繰り返していけばいい。

しばらくしてスイスチームの選手も単独での追走で合流。そろそろ仕掛け時だ。

俺は何度か集団から抜け出し攻撃開始。少しでも上位選手を苦しめていきたい。



逃げる選手を集団が射程圏内に捕らえたとき、今回チームメートで走るロシア人ローマンがアシストのため前を走ってくれる。

体が大きく当たり負けしない。性格もスプリンター向きなのか当たりがあっても引かない。とにかく梅雨払いに徹底し、今までタッグを組んだ選手の中でもトップクラスの動きだ。

だがラスト1周で集団内のスピードが落ちた際、集団内で危険回避の動きが入りローマンと離れてしまう。

その後ローマンは俺を探すためにパニック、俺はゴールまで自力でいいポジションを探り当てるべく進んでいくが、最後にスイスの選手にハンドルを引っ掛けに来られ、咄嗟にヤバイと判断。そのままスプリントに参加せず集団内に埋もれてゴールした。



スプリンターとして勝ちに行くとき、相手のラインを塞ぐのは常套手段だろう。俺もわざわざ後方の選手にラインをあけたりはしない。しかし基本的に最後の切り札「逃げ道」はあけているつもりだ。

もし逃げ道を作らずにハンドルを故意に引っ掛けるような手段に出れば、確実に落車するだろう。そしてもしそのことが原因で選手生命を失ったり、それこそ命を奪われる危険もある。俺は選手としてというよりも人間としてその手段はとらない。それでは既にゲームではなくなっているからだ。

ヨーロッパ人だろうがアジア人だろうが関係ない。そのことがわかっていない奴らとあくまでゲーム上での勝負事をしようとは思わない。

とにかく今日は落車しなくて良かった。通院費用をセーブできた・・・そう考えて明日に今日の分も頑張るしかない。

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