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No.005 05-06関西シクロクロス第3戦 マイアミ
全日本選手権を前にし、関西シクロクロス第3戦「マイアミ」に出場した。
このレースは今年からはじめてのフィールドで、まったく情報がない。あるのは唯一「かなりの砂地」だということだ。
当日は、それまで比較的過ごしやすい気候だったロードのオフシーズンも一転、「シクロクロス日和」、雨に風。気温も低くスタート直前までレッグウォーマーを着用で走ることを考えるほどだった。
コースは噂どおりの砂地獄。コースのほとんどが砂地と言っても過言ではない。
俺はZIPP303のカーボンディープに装着された34㎜のTUFOエリートチューブラータイヤをチョイスし、空気圧は日本では始めての1.9気圧。俺のシクロクロス歴で一番少ないだろう。
(練習時に1.8気圧で走ったことはある)
舗装路のコーナーやダンシング時には、タイヤがよれてまともには走れない。だが砂地ではタイヤが突き刺さって埋もれない分、通常よりも長く乗車して漕ぐことが可能だ。
今回のようにほとんどが砂のコースなら、このようなスペシャルなセッティングでも問題ないはずだ。
スタートからタイヤをよれさせないよう、バイクを安定させつつスタート。
最初の砂区間で前を走る選手が砂に刺さって落車。俺は避けるが先頭からはタイムギャップができる。およそ10秒弱だろうか。
俺は第2グループで様子を見ながら走行する。まずは最初の砂の長い区間でペースアップしてみる。
他の選手が砂を押しランニングしている中、琵琶湖の波打ち際、と言っても湖内を走行。ここなら水の抵抗は大きいが砂には埋もれない。最後の出口は登りで登れないため、乾いた砂の手前で担いでランニング。でないと濡れたタイヤに砂がつき、どんどん重くなるからだ。
この区間で一気に第2グループを突き放し、先頭への距離を詰める。
2つ目の長い砂区間。
ここの入り口付近もかなり深い砂で、俺は入り口から加速すべく、アウター(46T)でペースアップ。湖岸に出るところで抜き、そのまま独走態勢を作った。
あとはただ自分との戦いだった。
ただ一人でも多くラップしていく。俺の敵はここにはいない。いない敵と戦う。それだけだった。
久しぶりに体力・テクニックすべてにおいて限界まで引き出す必要のあるコースだった。このコースで勝利できたことは嬉しい。
しかし本当の勝利は翌週の堺(全日本)にあるはずだ。
万全の体制で挑みたい。
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