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No.003 05-06関西シクロクロス第1戦 日吉

今年もロードシーズンからそのままシクロクロスシーズンへと移行することにした。

俺にとってシクロクロス「趣味」以上「本職」以下だ。

「ロードシーズンを終えると疲労が」

と言う選手がいるが、日本にいるとレース数は少ないし、おまけに週末しかしないし、レースで疲労することはない。少なくとも俺はない。

ヨー ロッパ転戦中まさに「ひどい」ときなんて2週間で12レース以上走り(ステージレースを連戦すればアッと言う間だ)移動距離も2,000キロを越えていた ことがあった。そういうことが続くと、さすがにシーズン後半には出涸らしのお茶のようになり、脚にも力が入らなくなる。

それでもシクロクロスは、来るべきシーズンに向けての良いコンディショニングになると思うし、レース勘、そしてレースに最低限必要な強度を維持できると思う。

地元で行われている関西シクロクロスシリーズは、そういった意味で非常にお手軽に参加できるし、それでいてコースもヨーロッパのように「速くテクニカル」になりつつあるので、走っていても楽しいのだ。いつも参加していて思うのは、関西シクロクロスの主催されている人たちの、そして大会に関わる人たち全員に感謝の気持ちだ。俺の知っている限り、これほど成功しているレースもなかなかないだろう。

関西シクロクロスの第1戦は、京都府日吉町の府民の森。

こ のコースは非常に素晴らしいロケーションで、アップダウンもバランスよく、多分ベルギーなんかの丘陵地レースに似ているかも知れない。ただ日本とベルギー の違いとして、日本は火山で形成されているから、どうしても石や岩が多い。そのため思い切ってスピードを上げて下れないし、そのため上手い選手と下手な選 手の差が出にくいように思う。特にこの日吉は石が多く、そのため毎回パンクなどのトラブルが後を絶たない。パンク対策で空気を入れるとバイクがバウンドし、グリップを稼げない。

去年からシクロクロスのみTUFOのタイヤを使用しているが、クリンチャーチューブラーのモデルだとリム打ちパンクは皆無だし、低圧にしてグリップを稼ぐことも可能だ。それで去年は2位以下を大きく引き離して優勝した。

今年も去年と同じくツール・ド・沖縄と重なったため、関西シクロクロスシリーズ争いで危険な存在の白石君(シマノドリンキング)などは不参加。しかしだからと言って楽勝というものではなかった。

スタートと同時に大学生がペースアップ。俺は少し様子を見るような形でスロースタート。最初のオフロードの登りで全体のペースが遅いので2番手にポジションを上げる。

下りに入ると先頭の選手はバイクをコントロールし切れていない。このまま後ろについていくのは巻き込まれるのも危険だし、変なプレッシャーを与えて落車されても困る。俺はそのまま先頭に出てペースアップする。

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あっけなく後続は離れた。あとは今後のレースに向けて1時間をきっちり走るためのトレーニングを割り切ってペースを上げていく。

すると15秒後ろに赤いジャージの選手が追走している。

石井陽。京都花園高校自転車部の後輩にあたり、現在は立命館大学1年生。世界選手権シクロクロスのジュニア代表でもある。

確かに俺自身もあまり調子は良くない。しかし俺の半分しか歳を食っていない石井に負けるわけにはいかない。そう思った途端、急に力が漲ってきた。ここからは常にもう1枚ずつギヤを重くし、ペースを上げにかかる。

しばらくは石井も同じぐらいのタイム差だったが、徐々に視界から消えていく。あとはただゴールを目指す、一人でも多くの選手をラップしていくと言うことだけを考えて走った。

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今期(シクロクロス)初優勝。

後続にはおよそ3分の差をつけた。

とにかく優勝、まず勝つということは非常に大事だ。

関西シクロクロスシリーズの4回目の総合優勝へ向けてこの勝利はどうしても欲しかった。

自分もパンクや落車、もしくは体調不良などで成績を残せないレースがあるかもしれない。そのときのために1ポイントでも多く後続を離しておく必要がある。

第2戦は世界選手権セレクションシリーズを兼ねる野洲川。

このレースはUCIの公認レースで、上位にはUCIのランキングポイントが与えられる。

そして世界選手権を二度制したダニエレ・ポントーニ(イタリア)が来日する。

「趣味」以上「本職」以下しかし勝負が始まったら遊びじゃない。

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