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No.001 '05 ジャパンカップ 前編
シーズン最後のビッグレース「ジャパンカップ」。国内で最もステータスのあるレースとっても過言ではないだろう。今シーズンはシマノ鈴鹿での落車以降、完全にリズムが狂ってしまった感がある。体調は悪くない。ただ体内の歯車が「なんとなく」噛み合っていない。
全日本実業団では鈴鹿での落車の影響で臀部の擦過傷と打撲ダメージで、レース前にイメージしていた走りとは程遠く、レースを消化しただけに留まった。
(ちなみに鈴鹿での落車は最終コーナーで起こり、時速74キロとスピードメーターの最高速は表示していた。そのまま横滑りし、臀部で滑るも奇跡的に滑りながら立ち上がった)
シーズン後半に狙いを定めていたツール・ド・北海道では過去最悪の結果(総合成績16位)、シーズン後半をいいイメージで終えるためにもジャパンカップで好成績を残したい。そういう思いでレースに挑んだ。
スタート・ゴール後に現れる古賀志林道は、最大15%ほどある急坂。しかしヒルクライマーにのみ有利か?というと、そうではないと思っている。
過去に優勝した選手を見てみると、ヒルクライム能力はあるが、どちらかと言うとオールラウンドに強い、ワンデースペシャリスト向きのコースだろう。
俺自身、正直なところ古賀志林道に対してはそれほど苦手意識があるわけではない。
ヨーロッパで活動していた頃は、シーズン中に90レ−スほどを消化して帰国し、完全に体は「終了」した状態だったから力を発揮することが出来なかったが、メイン集団ではゴールしている。
今回のレースに備え、レース3週間前からきっちりと調整してきた。
富士山で行われた実業団ヒルクライムには、自宅からおよそ400kmを自走、そして長時間の間ヒルクライムを行うトレーニング(最低でも3時間はアップダウンの周回)一日の積算高度も2,000mを越える日も少なくなかった。
そしてもう一つ。
2003年の国内での活動からインナーを39Tにしたが、どうも俺自身の走りと相性が悪い。なんとなく重く感じるのだ。
そのため昔使い慣れていた41Tに変更。飯田で行われた実業団レースで試したが、結局流しているとき以外は19T、21Tで走りきることが出来た。体感的なものだが軽い。
これなら古賀志林道でも21Tでいけるだろう。
今年は若干参加人数が減り、集団は寂しく見えた。しかし前年度熱い走りを見せてくれたクネゴやシンケヴィッツ、そしてツールで活躍したマンセボなど、豪華なメンバーが集団を彩る。
レースはスタートから去年と同じく、日本人の支配する逃げで始まった。
(続く)
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